こんにちは。しなもんです。
最初にお断りしておくと、今回の内容はセキュリティとは何の関係もありません。
ご了承くださいm(_ _)m
ふと浮かんだ疑問
どういう流れでそういう発想に至ったのかは忘れましたが、街を歩いている最中にふと、その考えは降りてきました。
「S サイズの卵が安いのはどうしてだろう?」
ここでいう卵はスーパーで売られているパック入りのニワトリの卵です*1。
生産者が同じで、サイズだけ違う (L サイズと MS サイズなど) 卵が並べて売られていることがありますよね。
その場合、たいてい小さい卵の方が安いように思うのです。パック当たりせいぜい 2、30 円程度の違いですが。
「小さいから安いのは当たり前じゃない?」
私も無意識のうちにそう考えていました。
世の中には、サイズが小さいほど安くて、大きくなるほど高くなる商品がたくさんあります。
飲み物や調味料がその例ですね。500mL 入りより 1L 入りの方が高いです。
これは、大きくなる・内容量が多くなるほど原材料や素材をたくさん使い、その分コストがかかるからと考えられます。
しかし、卵はちょっと事情が異なります。
卵のサイズによらず、1 羽のニワトリは 1日に 1個程度しか卵を産めません*2。
大きくても小さくても 1個は 1個なので、鶏卵生産者にとって原材料をどれだけ使うか選べるようなものではないはずです。
一方、パックの大きさ、包装する手間、運搬の手間などの卵本体以外にかかるコストが卵のサイズによって大きく変わるとは考えにくいです。
この値段の差はいったいどこから出てくるんでしょう???
鶏卵は何十年も前から日本中で流通している非常にありふれた商品です。
しかも「物価の優等生」といわれるほど価格変化が少なく、様々な生産者の方によって安定供給されています (ありがたいことです)。
「広告費が~」「ブランドイメージが~」といった小難しい理由ではないはずなのです。
春の日差しを浴びて散歩しながら、2 つの仮説を立ててみました。
- 大きい卵を産むニワトリほど体が大きく、よりたくさんの餌を食べるのでコストがかかる。
- 卵の大小によって生産コストは変わらないが、小さい卵は安くしないと売れないので、あえて安くしている (もしくは大きい卵の値段を高めにつけている)。
さて、真実はいかに。
解答編
そのものズバリで同じ疑問をお持ちになる方はあまりいないようで、「それは〇〇だよ!」という情報は見あたらなかったのですが、ヒントは発見できました。
↑ の記事にも、「同じ生産者がつくっている同じ色の卵でも、小さいほど価格は安く、大きくなるほど高い。」とありますね。私の気のせいではないようです。
この記事からわかることは、
- 卵のサイズの差は、卵を産むニワトリの年齢で決まる。
- 若いニワトリの産む卵は小さく、年齢を経たニワトリの産む卵は大きい。
- 産む卵のサイズは年齢により変化するものの、産んでいるニワトリの体のサイズはほとんど変わらない。
ということです。
「小さい卵を産むニワトリ」「大きい卵を産むニワトリ」がいるわけではないんですね。
ヒヨコから育ったばかりの若いニワトリは小さな卵を産み、年齢を重ねたニワトリは大きな卵を産むようになるのです。
つまり大きい卵だけを選択的に生産できないんですね。大きい卵を産むニワトリを育てる過程で必ず小さい卵を産むニワトリを飼うことになります。
ならば、両者を厳密に分けてコスト計算する意味はありません。そこで双方に、サイズに応じて値段をつけているのでしょう。もちろんトータルで利益が出るような値段です。
体の大きさは変わらないわけですから、記事には記載がありませんが、おそらくニワトリの年齢によって餌の量に大差はないと推測できます。
というわけで、どちらかというと「仮説 2」が合っていたといえそうです。
あ、これは私の推測であって、業界関係者などから「そうだ」と聞いたわけではありませんけどね。念のため。
まとめ
- 卵は大きいほど高く、小さいほど安い
- 産んでいるのは年齢が異なるだけの同じニワトリ
- 両者に生産コストの差はない、というか分けて計算する意味がない
- そこで大きさに応じた値付けをしている
本記事の内容は私の勝手な推測なので正しいかどうかはわからないのですが、とりあえず私は疑問が解消されてスッキリしました。
鶏卵の生産や流通に関わってらっしゃる方に答え合わせをお願いしたいところです。
鶏卵が長期にわたり安定した価格で供給されているのは、こうした関係者の方々の尽力があってのことです。
いち消費者として忘れないようにしたいと思います。