こんにちは!
しなもんです。
フィッシング対策協議会が本日「2019/12 フィッシング報告状況」を公開しました。
これで 2019年の報告状況が出揃ったことになります。
本日の記事では、この報告状況を簡単に紹介します。
フィッシング報告件数
12月のフィッシング対策協議会への報告件数は 8,208 件で、2019年では最も多くなりました。
グラフを見ると 1年を通して増え続け、10月以降は 8,000 件前後の高水準をキープしていることがわかります。
2019年の合計は 55,787 件となりました。
これまでで報告件数が最も多かったのは 2014年 (24,000 件強)*1だったのですが、
2019年が一気に倍以上の件数で最多を更新したことになります。
2020年も増加傾向は続くのでしょうか……。
今後の報告に要注目です。
フィッシングサイトの URL 件数
フィッシングサイトの URL 件数も 2,000 件を越えて推移しています。
2019年合計で 20,537 件となり、こちらも 2018年を上回って過去最多となりました。
フィッシングに悪用されたブランド件数
フィッシングに悪用されたブランド件数についても、 6月以降ずっと 45 件を越える状態が続いています。
総じて 2019年はフィッシングが活発な年で、しかも 1年を通じて増加傾向だったといえるのではないでしょうか。
傾向
金融機関をかたるフィッシングでは、大手銀行にとどまらず地方銀行やネット銀行など多くの金融機関ブランドをかたるフィッシングが報告されているそうです。
フィッシングで狙われるのは大手サービスとは限らないということですね。
楽天、Yahoo! JAPAN など、多様なサービスを提供しているブランドをかたるフィッシングの報告も増えているそうです。
こうしたブランドでフィッシングの被害を受けて情報が盗まれると、一度に様々なサービスを不正に利用されてしまう可能性があります。
また、スマートフォンなどが当たったと誤解させて、最終的に月額料金のかかるサービスを契約させる手口も出てきているそうです。
まとめ
- 2019年のフィッシングはきわめて活発で、1年を通して増加傾向にあった。
- 大手以外の金融機関や、多様なサービスを提供するブランドをかたるフィッシングが増えており注意が必要。
2019年の傾向に要注目です。
新しい情報が発表されたら、またまとめたいと思います。
参考情報
*1:フィッシング対策協議会発行の「フィッシングレポート2019」図 1-1 から目視で計測